たらいの水

miyasun2009-01-26




信頼を築く方法。



ここに水の入ったたらいがあります。



その水を全部自分のものにしようと、
両手で手前にかき集めようとすると、
水は向こう側へどんどんと流れていきます。



貴方がどうぞと向こう側へ押しやると、
こちら側へどんどん流れてきます。



そうですね。
まず、相手のことを考え、対処していくと、
結局は自分の方へ流れてきますね。



これを最初から考えて、下心でやってきたわけでは
ありませんが、結果的にはそうなってきますね。



この話しを若い人に話していたら、
「たらい」って何ですか?と
言われてしましました。(笑)



今時たらいを使う家庭もないですからね。






それはさておき、
具体的には台湾の大手企業との
合弁会社を創る時のことです。



資本比率をどうするか。
こちらは30%を主張しました。



うちは中小企業で、中国のことも解らないし、
言葉も通じませんからその比率で良いと思ったからです。



ところが相手は50%50%でいきましょうと、
言ってきました。



今までその企業は合弁会社を創るときには、
必ず51%以上の資本じゃないと
しなかった会社なのです。



貴方は信頼できるから、初めてのことですが、
ヒフティー、ヒフティーでいきましょうと、
譲りません。



そこで資本比率は50%対50%に決まりました。






折半出資会社ですから、
当然役員(取締役)の数も同じです。
中国では役員のことを董事と言います。
それぞれ、3名づつの董事を選任しました。



その董事のなかから最高経営責任者
董事長を選任します。
数が同じですから、普通はもめますよね。



そこで私は是非貴方が引き受けてくださいと、
相手側の社長にお願いしました。



ところが相手側は私を推薦して、どうしてもと
引きません。



貴方が引き受けなければ、やらないとまで言ってくれたのです。



そこで、否応無く、引け受けました。



このように相手方を尊重し譲り合って、
経営に当たっていきました。



その後、いろいろな場面に出くわしましたが、
常にこの精神でやってきました。



それが上手くいったのではないかと思っています。



これからもたらいの精神は持ち続けたいですね。



ごめんなさいね。
今日はちょっと長くなりました。






そんな関係で今まで、いろんな人から
いろんな物をたくさん頂きました。
今日の写真は、その頂きものの一部です。
部屋に飾ってあります。