雲水




昨夜女房と友人3人で我が家で夕食をしている時、
いろんな話しで盛り上がりましたが、
その中にこんな話題がありました。



女房がある人のことを話しました。
その人は「あの人のことは、貴女忘れなさい」と。
女房曰く、
「私はとっくに気にしていないのに、
あの人の方が忘れていないのだ、」と。



その通りですね。





そこで若き雲水のことを思い出し、
話しました。



雲水とは行雲流水(こううんりゅうすい)の略で
修業僧です。
行く雲、流れる水のように諸国を修業している僧のことです。




若き二人の雲水が小川の前にくると
川が増水していて、若い女の人がその川を渡れなくて
困っています。



そこで一人の雲水がその女の人を背負って
川を渡るのです。



渡り終えて歩いていると、もう一人の雲水が
あなたはそんなことをして恥ずかしくないのか、
修業中の身なのに女と触れるなんて、と
文句を言います。
(何時もは色欲をさける修業をしています。)



そこで女を背負った雲水が言います。
お前はまだ女を背負っているのか、
わしはもうとっくに降ろしたよ。と。





この話しは随分前に聞いたのですが、
奥が深くて、好きな逸話ですね。


(上記の話しは私が簡単に書きましたので、
正確さには欠けておりますので、悪しからず)



うる覚えだったので、ちょっと調べてみると、
この雲水は、江戸から明治にかけて活躍した
曹洞宗の師家で
原 担山(はら たんざん)老師の
若き日の逸話でした。





さあ、くだらない過去は捨て、
身軽になって明るく修業しましょう。